【箱根駅伝2026】國學院大・前田康弘監督が固めた総合優勝への決意「覚悟を決めて考えないと、一生、原さんの時代で終わってしまう」 (3ページ目)
【快走にも悔し涙を流す選手の姿に......】
「青学大を超える」決意を固め、指導にあたる國學院大・前田監督 photo by Sportiva
確かな手応えを得たのは、山上り区間だけではない。復路組はこれまでにないほど万全の状態で臨んでいた。6区は経験のある後村光星(3年)が区間8位でつなぐと、裏のジョーカーに指名した7区の高山豪起(4年)が奮起。区間賞の好走で流れを引き寄せ、首位をひた走る青山学院大に1分28秒差まで肉薄する。前を走っていた早稲田大、中央大を抜いて2位まで浮上。6区を終えて3分23秒差まで広がっていたビハインドはぐっと縮まった。
「高山の快走はすごかった。前回、駒澤大の佐藤圭汰選手(4年)が出した区間記録(1時間00分43秒)は一生更新されないと思っていましたが、それを本気で破りにいこうとしていたので。とんでもないなって。実際、それに迫るタイム(1時間00分54秒)でしたからね。本当に感動しました」
8区から10区までのオーダーにも自信を持っていた。11月以降の調整方法を変更し、例年、複数回行っていたメンバー選考のトライアルを1回のみにした効果はてきめん。中間層の調子がすこぶるよかったのだ。
最後までメンバー選びに頭を悩ませた区間でもある。未出走となった2年生コンビの浅野結太と岡村享一、3年生の吉田蔵之介も起用を迷うほどいい状態だったという。最終的にはコースへの適性で決断を下した。8区で初出走した飯國新太は、5区候補のひとりとして上りの練習を積んでいたことがアドバンテージになったという。
「遊行寺からの上りを意識すると、飯國になりました」
指揮官の判断は間違いではなかった。起伏の強みを買われた2年生は歴代5位のタイムで区間2位と好走。さらに復路のエース区間・9区に抜擢した1年生の野田顕臣には、信頼を寄せていた。11月の上尾ハーフで1時間01分29秒と結果を残し、十分に力を示していた。
「9区で逆転できる可能性もあると思っていました。1年目に同じ区間を走った平林清澄(現ロジスティード)と同じくらいのタイムで走るのは読めていたので。1時間8分前半であれば、例年であれば区間賞レベルですから」
野田はその予想を超える歴代5位となる1時間07分53秒の好タイムをマークし、区間3位になったものの、上には上がいた。先頭を走るフレッシュグリーン(青学大)の佐藤有一(4年)が1時間07分38秒で区間賞を獲得した。
「青学大は私たちの想定を超えてくるんですよ。野田もラスト3kmで前との差を詰めたんですけどね......。本人は相当悔しかったようで、泣いていたんです。なんか、すごいなと思いました。1年目であのタイムを出したのに、涙を流すのかって」
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