【箱根駅伝2026】本選で巻き返しを期す立教大・髙林祐介監督「エースの馬場は、最後の箱根をしっかり走ってくれると思います」 (3ページ目)
【攻めの駅伝でシード権を獲りにいく】
チーム構成、今季ここまでのレースを見ても、立教大の浮沈のカギを握るのは、やはり4年生になるだろう。前回の箱根前も「4年生はどうなのか」「大丈夫なのか」という不安の声は大きかったが、いざフタを開ければ、4年生が5区間を担い、レースをつくった。
――今回も4年生の走りがシード権獲得に向けてのキーになりそうですね。
「前回は4年生がしっかり走ってくれました。今回も4年生がウチの強みになると思います。昨年のキャプテンの安藤圭佑(引退)たちがチームに残してくれたものを自分たちも残したい、さらに前回の箱根以上のものを残したいと取り組んでくれています」
――そういう4年生の姿が、下級生の来季以降の成長を促すわけですね。
「強豪校が、なぜ強いなのかを考えた時、主力のレベルが高いのは前提として、例えば青山学院大だったら、『三大駅伝(出雲駅伝、全日本、箱根)を走るのは初めてです』という選手でも、当たり前のように好走しますよね。(私の母校の)駒澤大も同様です。そういう走りができるのは、毎年毎年、各選手が先輩や仲間の成功体験を共有できる環境があるからだと思います。
立教大でも、前回の箱根で山本が5区で好走した姿や、馬場が2区でがんばった姿は、具体的なイメージとして後輩たちに残りました。駅伝以外でも、先月のMARCH対抗戦で國安が学内記録を更新し、伊藤(匠海・3年)や原田が結果を出したので、その姿を見た下の学年の選手が、『次は自分が』という気持ちでチャレンジしていく。そうやってチームとしての成功体験を積み重ねていくことが、とても重要だと考えています」
――今回の箱根は、予選会10位通過。本選はシード校を含めると20番目という位置付けでのスタートになります。
「確かに20番目ですが、だからといってシード権獲得にチャレンジしない理由にはならないですよね。前回は、最終10区で4チーム(東京国際大、東洋大、帝京大、順天堂大)によるシード権争いが繰り広げられましたが、今回も激しい競争になるでしょう。安全策のオーダーは組みません。(重要視する)1区から攻めの駅伝でいきます。前回のウチは、予選会から箱根本番までの2カ月弱の選手たちの集中力が一気に高まり、みんな別人のような状態になった。今回も、同じような流れを期待できます。失うものもありません。攻めの駅伝、全員駅伝でシード権を獲りに行きます」
■Profile
髙林祐介/たかばやしゆうすけ
1987年7月19日生まれ。三重県立上野工業(現・伊賀白鳳)高校ではインターハイで3年連続入賞。駒澤大では学生三大駅伝で区間賞を7度獲得。卒業後はトヨタ自動車に入社し、2011年の全日本実業団対抗駅伝で3区の区間記録を更新。2016年の現役引退後は社業に専念するも、2022年から母校・駒大のコーチとして指導を開始。2024年4月に立教大の男子駅伝監督に就任。
著者プロフィール
佐藤俊 (さとう・しゅん)
1963年北海道生まれ。青山学院大学経営学部卒業後、出版社を経て1993年にフリーランスに転向。現在は陸上(駅伝)、サッカー、卓球などさまざまなスポーツや、伝統芸能など幅広い分野を取材し、雑誌、WEB、新聞などに寄稿している。「宮本恒靖 学ぶ人」(文藝春秋)、「箱根0区を駆ける者たち」(幻冬舎)、「箱根奪取」(集英社)、「箱根5区」(徳間書店)など著書多数。近著に「箱根2区」(徳間書店)。
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