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田中佑美が宝塚音楽学校への受験を断念した理由 両親から言われた「その程度の覚悟ならば、辞めたほうがいい」 (2ページ目)

  • 石塚 隆●取材・文 text by Ishizuka Takashi

【『あの舞台に立ちたいな』って】

── プライベートにおけるリラックス方法は何かありますか? たとえば本を読んだり、音楽を聴いたり、ネットフリックスを見たり。

「どれもある程度はたしなむんですが、私が他人と違うんだろうなって思うのは、家の片づけを一気に休みの日にすることなんです。『何かを成し遂げたぞ!』っていうのが、私にとって一種のリラックスになるんです。

 もちろんグダグダしている休日もあるんですけど、朝から買い物に行ったり、掃除するのを計画して全部こなした時、『ああ、充実した一日を送ったな〜』って思えるのがストレス発散のひとつですね。まあ、ただ家事をしただけなんですけどね(笑)。日常に『やったー!』を作るのが好きなのかもしれません。自己満ですけど」

photo by Kojima Yoheiphoto by Kojima Yoheiこの記事に関連する写真を見る── ほかに何かストレス発散方法は?

「さきほど自炊をしていると申し上げましたが、ご飯を作ったり、細く長くではありますが、パン作りやお菓子作りをしているんです。別にうまいわけじゃないんですけど、『作ったぞ!』という自己満を得たくて。

 それを撮った写真を家族に送って、『美味しそうやん』という通知が来たら『でしょう?』って返すとか。そういう小っちゃい、自分を肯定してくれる自己満の作業はしています。味に関しては美味しくなくてもヘコみませんよ。作っただけでエラいので(笑)」

── まずはその工程が大事なわけですね。ところで大阪出身の田中選手は、幼い時から宝塚歌劇団が好きで憧れていたそうですね。いつぐらいから興味を持たれたのですか?

「もともと母方の祖母が宝塚ファンで、幼稚園の頃から観劇に連れて行ってもらっていたんです。好きだと認識したいのは小学生ぐらいで、クラシックバレエをやっていたこともあり、何となく『あの舞台に立ちたいな』って思っていたんです」

── そうだったんですね。

「実は高校生の時に、宝塚音楽学校を受験しようか迷って、最終的には受験するに至らなかったんですけど、それを機に距離を置いた時期がありました。もちろん今でも宝塚は好きですよ。機会があれば観劇したいなって思いますし、家でDVDを観たりもしています。やっぱり、あの華やかな世界観が好きですね」

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