名門カンザス大に進学し急成長!ノーマークからU20日本選手権優勝の樋口諒が明かす現地の「恵まれた環境」 (2ページ目)
【急成長の背景にあったトレーニングと食事】
ーーU20日本選手権では自己ベストをマークして優勝。成長の要因はどんなところにあると思いますか?
ふたつあると思います。ひとつは、カンザス大に入って持久系の練習のボリュームも質も上がりました。走る距離は、高校の時は1週間で多くて50〜60kmでしたが、今は80〜90kmくらい。スタミナがちょっとずつ上がってきていると思います。
もうひとつはウェイトトレーニング。日本にいた時はほとんどやってなかったんですが、今はスクワットやベンチプレスなど重りを使ったウェイトトレーニングをしっかりするようになって、上半身も下半身も力がついてきました。アメリカの大学だと陸上の種目ごとのコーチがいて、プラス、ウェイトトレーニングの専用コーチがいます。
カンザス大のチームメイトたち 写真/本人提供
ーー大学生としての樋口さんの"ある一日"を教えてもらえますか?
ふだんは朝8時ぐらいに起きて、午前中に1時間ほどの授業をふたつとっています。お昼は軽食で済ませたら、週1回は午後1時から30分くらい陸上部のチームミーティングがあります。午後は3時間くらい、午後4時半頃まで練習。練習後は、トレーナーに見てもらったり、ジャグジーみたいなお風呂に入って体をケアしたりします。
ーー基本的には午前に授業、午後に陸上の練習って感じですか?
そうですね。ケアのあとは、午後5時30分ぐらいから夕ご飯をとります。だいたい近くのレストランに、チームメイトと一緒に食べに行きます。
ーーちなみに、どんな夕飯を食べるんですか?
僕の場合、1日27ドル(約4000円)の食事代をチームが出してくれるんです。その食事のチケットは持ち越しできないので、1日で使いきったほうがお得なんです。キャンパス内にあるダイニングホールとか周辺のスーパーマーケット、あとレストランでも使えます。僕のお気に入りは、チェーン店のステーキハウスで、ハンバーガーも食べられるお店です(笑)。
ーーアメリカの食事はすぐに慣れましたか?
僕は食事に対してのこだわりがあまりなくて、とにかくバランスよくたくさん食べることだけを意識していて、すぐに適応できました。しっかり栄養をとれているのは、ありがたいですね。
食事だけじゃなく、アメリカで競技をするうえでは、長距離移動がたくさんあったり、ホテルに行ってもバスタブがなかったり、天気の影響で試合時間が大きく変わっちゃうことがけっこうあります。だから、テキトーというか、ちょっと大雑把なほうがやりやすいかなと思います(笑)。
ーー夕飯後は、どんな感じで一日を終えるんですか?
午後8時頃から自由時間で、授業の課題がある時はそれをやったり、時間があれば部屋で映画を見たりします。午後11時か11時半くらいには寝てます。
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