立教大が初の全日本大学駅伝出場を決める 駒澤メソッドを取り入れた高林祐介新監督「箱根に向けてまだ課題がある」 (2ページ目)
【こんな完璧に走るとは】
立教大は1組目、キャプテンの安藤圭佑(4年)が6位、永井駿(3年)が17位とまとめ、上々のスタートを切った。驚いたのは、2組目に鈴木愛音と山下翔吾の1年生のコンビを置いたことだ。
「もともと1年生は想定していなかったんですけど、最後の練習でいい動きをしていて、減点方式というよりも加点方式で入れました。でも、走り出したらビビりましたね。こんなに完璧に走るとは正直思っていなかったので。こういうところを経験するというのは、すごく大事なことだと思いましたし、ほかのメンバーと同じぐらいの準備ができていたので、自信を持って出しました」(高林監督)
高林監督の期待に応え、鈴木は15位、山下は19位にまとめた。2組目の1年生の状態の良さに裏づけされて臨んだ勝負がうまくハマり、その後の展開をラクにした。この時点で立教大は6位につけた。
「2組が終わった時点でいい位置にいたので、3組の國安(広人・3年)と虎大朗(林・4年)のところで仕切り直しということで考えていました。國安は『トップ取ります』とか、わけわからないこと言っていたんですけど(笑)、8000mまで余裕を持って2000mから動くから、そこが勝負ところというアドバイスをしました。結果的に、このふたりがいちばんうまく走れたんじゃないかなと思います」(高林監督)
2位に入った林はレース後、「1年生が2組に入るのも予想していなかったですし、自分も3組なのか、4組なのか、直前のミーティングまでわからなかったんです。自分はどの組を走ろうが、やれる自信がありましたし、國安は4組で走りたかったようですが、その悔しさをぶつけて3位という結果を出せたんだと思います」と語った。林と國安の好走が4組の選手の気持ちをリラックスさせてくれた。
この時点で立教大は、3位に位置していた。
4組は多くの留学生が出走するなか、馬場賢人(3年)が「3組目までの人が守ってくれた順位だったので、自分はそれを落とさず、キープする役目だったので、それは果たせたかなと思います」と語るように20位でまとめた。26位の稲塚大祐(4年)とともに総合順位を死守し、予選突破に貢献した。
レースで彼らの選手の走りを見ていると、昨年との違いを感じた。
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