箱根駅伝の順位を識者3人が予想。駒大と青学大の勝負を分けるポイント、シード圏内に入る10校は? (3ページ目)

  • photo by Kyodo News、SportsPressJP/アフロ

【勝負は"山"。2強に続く3校はサバイバルの様相】

■折山淑美(スポーツライター)

1位:駒澤大

2位:青学大

3~5位:國學院大、順天堂大、創価大

6位:中央大

7~10位:東洋大、法政大、東海大、明治大

 1位予想は、大八木弘明監督が「総合優勝のカギは、往路優勝ができるかどうかだ」と話していた駒大。1区には全日本で好走し、そのあとの上尾ハーフマラソンでも自己新記録の1時間01分51秒を出している円健介(4年)、2区にエースの田澤廉(4年)を起用。3区は、補欠登録されたスーパールーキー佐藤圭汰(1年)が当日変更で起用されることが有力で、地力を求められる4区は準エースの鈴木芽吹(3年)と盤石なオーダーができた。

 田澤は、11月の全日本では青学大の近藤幸太郎(4年)に迫られたが、7月の世界選手権を経ての出場だったため状態は万全ではなかったはず。完調で迎える今回は、2区を爆走してトップに立つ可能性が高いと見ている。

 そんな駒大と比較すると、青学大も駒は揃っているが爆発力という点では一歩及ばない印象。前回の5区では、トップの青学大が駒大と33秒の差を広げ、往路で3分28秒差がついたが、今回は両校ともレベルアップしていて大差がつきそうもない。青学大は、4区まで僅差で駒大に食らいつき、山の登り(5区)と下り(6区)でどう勝負できるかがポイントになる。7区以降は前に出たほうが有利なだけに、両校の競り合いは6区終了時の順位で決まりそうな気配だ。

 それに続く國學院大や順大、創価大は、往路でどこまで戦えるかにかかっている。駒大、青学大にミスがあって先行できれば、3校とも復路に人材を揃えているため粘れるはず。特に、完全な"往路勝負"にしていない創価大は、7区が終了した段階で何位につけているかが大きなカギになりそうだ。ともあれ、力が均衡しているこの3校は、ミスをしたところが脱落する厳しい戦いになるだろう。

 その他、前回は11位で予選会9位と苦しんだ東海大は、2区に起用された石原翔太郎(3年)が流れを作れば復活もありそうだ。

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