「箱根駅伝2024」プロジェクトに暗雲。
立教大はコロナ対策をどうしたか
立教大・上野裕一郎監督が語る「駅伝部のいま」(前編)
立教大学陸上競技部男子駅伝チームは、新型コロナウィルス感染拡大防止のために3月3日から部活動を自粛。4月7日に緊急事態宣言が出たあとは部活動を中止した。4月からトラックシーズンに入るなか、関東インカレをはじめ各大会や記録会が相次いで中止、延期となった。緊急事態宣言解除後も通常の練習には戻っておらず、いまだ試行錯誤の状態が続いている。立教大は「箱根駅伝2024」プロジェクトを立ち上げ、2024年1月の箱根駅伝出場を目指しているなか、今回のコロナ禍はチームにどんな影響を及ぼしたのか。チームを指揮する上野裕一郎男子駅伝監督に話を聞いた。
2018年12月に立教大の男子駅伝監督に就任した上野裕一郎氏── 4月7日に緊急事態宣言を受けて、チームとしてどのような対応を取ったのですか。
「部活動が完全中止になり、入寮して3週目だったのですが、任意解散という形を取りました。強制的に帰宅を命じると、都道府県をまたぐことになり、感染の可能性が高まる危険性がありますから。ですから、帰宅するのは寮まで車で迎えに来てもらえる選手という条件をつけました。
ただ4年生については、就活で寮と企業を行き来しなければならず、感染の怖れが出てくる。そうしたことも考慮して、全員が自主的に自宅に戻ってくれました。自宅に戻った選手については、寮にいる時と同じように自己管理とコロナ対策を講じるように伝えました」
── 上野監督はどうされていたのですか。
「僕は3月16日に入寮してからずっといます。スケジュールの都合上、本来なら日曜日の夜から火曜日の朝までは自宅に戻って、と考えていたのですが......。でも、僕から家族へ、家族から僕へ、そして選手へ......というリスクを考えると、寮で生活するのがいいと考えました。ただ、家族とまったく会っていないというわけではないです。小さい子どももいますので」
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