駒大が予選で見せた強さの片鱗。箱根の優勝争いに加わる可能性は高い (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Nakanishi Yusuke/AFLO SPORT

 昨年の各大学ハーフマラソンのタイムを調べると、1時間03分30以内の選手が東海大で12人、次いで王者の青山学院大、駒大と早稲田大が同じ6人だった。

「片西がもう一段レベルアップできれば(本選で)勝負ができる2区になりますが、やっぱり中堅クラスをいかに引き上げるかだと思います。その意味では、今回はその中堅クラスの選手たちにもある程度自信をつけることができたので、これからはそれを本物にしていくことですね。

 青学大や東洋大と勝負するにはそこが絶対に重要だと思うし、昔、駒大が強かったのもそこです。中堅クラスの選手がいぶし銀の走りでつないで、エースでドカンというのが駒大だったので。そういう意味ではこの予選会は収穫が多かったので、本番へ向けてはいぶし銀の集団みたいなのをとにかく作って、どれだけ走らせられるかがポイントになってくる。それを考えてやっていきたいですね」(藤田)

 今回の箱根はこれまでのような大エースが不在とはいえ、特殊区間のエースを持つ上に各選手のレベルも高く抜群の調整力を持つ青学大が今回も優勝候補筆頭。それを追うのが前回は1、2年生の活躍で往路1位と見せ場を作った東洋大と、高い能力を持つ選手をそろえる東海大という構図だろう。だがこの予選会の走りで、駒大はその争いに割り込んでいける可能性を示した。 

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