【月報・青学陸上部】エースの目にも涙。
4年生の快走で出雲を制す (8ページ目)
「もう、そろそろ帰ります」
小関一輝マネージャーが大きな声で叫ぶ。選手はリュックを背負い、移動する。
下田が「はぁ」とため息をついた。
「一色さん、僕のせいで感極まらせてしまった。でも、今回はほんと4年生に助けてもらったなぁ。4年生が本当に強かった。4年生にありがとうです」
下田は控えめな笑顔でそういった。自分の走りができなかったが、そこに暗さはない。鈴木もそうだった。一色が優勝インタビューで泣いた後も「あれ、あれ~」と茶化して笑いに変えていく明るさがある。
「それが青学なんです。青学の強さです」
原監督はそう笑った。青学らしい出雲駅伝2連覇達成だった。
8 / 8