目指すカラダはディープインパクト! 「1日6食、ジビエ肉とおはぎ」でビキニフィットネス7連覇中の絶対王者・安井友梨のボディメイク術

  • 武松佑季●取材・文 text by Takematsu Yuki
  • 田中 亘●撮影 photo by Tanaka Wataru, photo courtesy by Yasui Yuri

ビキニフィットネス・安井友梨 インタビュー後編

 ビキニフィットネスの絶対女王の座に君臨している安井友梨さん。

 本人が「スポーツ嫌い、体重70キロのぽっちゃり体型で、何の取り柄もないOLだった」と言う30歳の時にビキニフィットネスと出会う。その後、日々ボディメイクに励むとともに、自身の人生とキャリアを切り拓いていったそうだ。(詳しくはインタビュー前編で)

 そして2022年9月、国内大会の「オールジャパンフィットネスチャンピオンシップス」のビキニフィットネス163センチ超級で7連覇を達成。

 後編では、ビキニフィットネスの魅力や彼女が目指す理想の筋肉について語ってもらった。

ビキニフィットネスの国内外の大会で活躍している安井友梨さんビキニフィットネスの国内外の大会で活躍している安井友梨さんこの記事に関連する写真を見る◆ ◆ ◆

【「餓鬼」体型から「女性の美」を追及】

ーーフィットネスのコンテストには「ボディビル」や「フィジーク」などいくつもの競技カテゴリーあります。まず「ビキニフィットネス」とは、どのような競技なのでしょうか?

安井友梨(以下同) ビキニフィットネスの審査対象は、女性らしい肉体美。

 引き締まったクビレとそれを際立たせる上半身と下半身が必要で、例えるなら砂時計のようなシルエットが求められます。

 筋肉の質も、「ムキムキ」よりは「しなやかさ」が重視されるんです。

ーー大きい筋肉があればいいというわけではないのですね。

 それと髪の毛や肌のツヤ、ネイルまでも審査員は見ています。つまり、筋肉だけではなく、頭頂部から足のつま先まで、女性の美を追求する競技だといえます。

 ですから、私はクラシックバレエや社交ダンス、ヨガ、英会話まで、ビキニフィットネスに「もしかしたら役に立つかも」と思ったものはいろいろとやってきました。

 今でも週に20くらいのレッスンに通っていますね。それくらいやらないと、ビキニフィットネスは成り立たないんです。

この記事に関連する写真を見るーーすごいハードスケジュール。努力の結果、現在のパーフェクトボディがある、と。

 最初はビキニフィットネスの大会に出場するのに遠くおよばない体形でした。

 身長が高い(173センチ)のがコンプレックスだったから姿勢は猫背でしたし、食事制限による無理なダイエットの影響もあり、手足は細くてもお腹がポッコリ。

 トレーナーさんから「妖怪の餓鬼(がき)のようだ」と言われていましたよ......(苦笑)。

ビキニフィットネスと出会う前、20代の安井さんビキニフィットネスと出会う前、20代の安井さんこの記事に関連する写真を見るーーそんな状況で、ビキニフィットネスを始めてたった10カ月で日本一になりました。どのように美しいボディを手に入れられたんですか?

 やっぱり人との出会いが大きかったです。私を「餓鬼」と呼んだトレーナーさんが名コーチで(笑)。「筋肉がないからまずは増量しなさい」などと的確な指導をしてくださいました。

 それから、通い始めた頃はパーソナルトレーニングを週2日で行なっていたのですが、1回1時間半のうち1時間15分はストレッチでした。

 10カ月後に大会に出場することは決まっていたので、これで間に合うのかなと思うこともありましたが、きっとストレッチをやっておかないとケガにつながって長続きしなかったでしょう。

 ストレッチは筋肉や骨を整えるうえで非常に重要で、体形に左右差が出るのを防いでくれます。

 しっかりした土台がないとビルがきれいに建たないように、ちゃんと食事をとってストレッチでならした体でないと、魅せられるボディはつくりあげられないんです。

 筋トレをすると体が硬くなるので、ほぐす必要があるんですね。だから私たちは筋トレの2倍、ケアに時間をかけるように言われます。

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