さばいどる・かほなんのワイルドキャンプに欠かせない "7つ道具"。「ロマンも大事にしてます」 (2ページ目)

  • 辻 歌●取材・文 text by Tsuji Uta
  • 村上庄吾●撮影 photo by Murakami Shogo

(3)悪天候でも火を起こせて、ロマンもたっぷり!「メタルマッチ」

かほなん 火を起こす時、着火するのに使う道具です。ライターやマッチを使えば早いんですけど、それだと面白みがないと思って。火起こしは、きり揉み式やオイルマッチ、火打石などいろいろ試してたんですけど、これが一番シンプルで、私の活動に合っていた。雨が降ったり強風だったり、どんな環境でも使えて、自然界で強いというのが魅力です。

 愛用しているのは、火花が出やすいマグネシウムつきのタイプ。これをナイフでシュッと削って火花を散らして、枯れ枝や麻縄などに着火させるという使い方です。削るためのストライカーがついているんですけど、私はナイフの背でやっちゃう。持って行く道具を減らすためというのもあるけど、ナイフでつけたほうがカッコいいじゃないですか(笑)。そういうロマンは、大事にしています。

「メタルマッチ」と「麻縄」「メタルマッチ」と「麻縄」この記事に関連する写真を見る

(4)家具作りから水集めまで大活躍!「麻縄」

かほなん 万能アイテムといえば、麻縄も欠かせません。麻を編んで作られた太めの縄で、基本的な使い道はロープとして。加えて私は、竹や丸太を麻縄で縛って、ベッドやテーブルを作ることもあります。シートテントを張るロープとして使う時、たとえば、冬のキャンプで凍りついたとしても、切って燃やしちゃえば、すぐ撤収できて便利。「燃やせる」という特徴で言えば、短く切ってほどくと、火起こしに使う火口(ほくち)にもなります。

 今年5月に体験した21日間の無人島生活では、水を集めるためにも使用しました。島にある地層から水がしみ出しているんですけど、ポタポタ落ちてくるほどではなくて。だから、その地表に麻縄をはわせて、水受けに縄の先端を入れておくと、麻縄を伝って水が落ちてくるんですよ! ロープとして強くて、汎用性が高い。とっても便利なヤツです。

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