「心から相撲を愛しています」大横綱・白鵬が語る、自らの土俵人生と今後 (4ページ目)

  • 武田葉月●取材・構成 text&photo by Takeda Hazuki

 今年(2021年)の夏は、東京オリンピックが行なわれました。

 4~5年前から、今後の目標を問われるたびに、「2020年の東京オリンピックまで、現役で相撲を取ること」と言い続けてきました。それは、かつて父が東京オリンピックに出場したこともありますが、現役力士として何らかの形でオリンピックに関わりたいという夢があったからです。

 コロナ禍でオリンピックは1年の延期が決まり、開会式直前の7月18日、私は現役力士としての幕を閉じました。夢は叶わなかったけれど、父も「ダヴァ、よくがんばったな!」と言ってくれていると信じています。

 すでに私は、親方としての人生が始まっています。相撲協会の一員として、与えられた仕事だけではなく、自分がやれることは何でもやっていきたい。そして、元気のいい力士を育てていきたいという夢もあります。

 モンゴルから日本に来て、相撲と出会えて本当によかった。私は心から相撲を愛しています。

白鵬 翔(はくほう・しょう)
第69代横綱。1985年3月11日生まれ。モンゴル出身。幕内優勝45回を誇る大横綱。2019年、日本国籍を取得。2021年9月、現役引退を発表、年寄・間垣襲名。

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