スポーツクライミング・スピードはパリ五輪で単種目に。日本勢は期待大 (5ページ目)

  • 津金壱郎●取材・文 text by Tsugane Ichiro
  • photo by AFLO


「この種目は、自分のなかに可能性しか見いだせないんですよ。トップ選手がやるだけがスポーツではないですからね。トレーニングを積んだ分だけ、私はまだまだ成長できる。今回は自己ベストの更新を狙っていたので、強風が吹いた影響はあったとはいえ、達成できなくて悔しいですけど、それもスポーツですから」

 競技レベルを高めていくには、トップ選手の活躍が重要である一方、裾野を広げるという視点に立てば、戸田のようなスタンスでスピード種目に取り組む人を増やしていくことも、これからの国内スポーツクライミング界にとっては課題になるだろう。

 この夏、そして4年後の夏へ向けて、スピード種目は新たなフェーズを迎えようとしている----。

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