カーリング北澤育恵と中嶋星奈が明かす「必勝アイテム&勝負メシ」 (3ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・構成 text by Takeda Soichiro
  • 藤巻 剛●撮影 photo by Fujimaki Goh

北澤 技術や経験値も高いんですけど、それらの国がすごいのは、チームとして好不調の波が小さいこと。たとえば、ひとり調子がよくない選手がいても、ほかの選手がいいショットをしてカバーしたりして、崩れない強さがあると感じました。ウチはひとりでも調子が悪いと、チーム全体のパフォーマンスが落ちてしまうことがあるので、そういう強豪国のような安定感がほしいです。

――世界のトップチームとの対戦を経て、チーム内に変化は見られましたか。

北澤(チームや個々で)足りないものは、選手それぞれが気づいたと思います。中嶋がさっき言った体力もそうですけど、私はリリースの安定だったり、(石郷岡)葉純ちゃんはリリースの改善だったり、(松村)千秋さんもスイープを繰り返すフィジカルだったり、それぞれに課題が生まれた。そして世界選手権以降、モロちゃん(両角友佑コーチ)を含めて、メンバー同士でもいろいろと話し合って、各自の課題克服に取り組んでいます。

中嶋 また、私が言いたいことを、だいたい言われちゃいました。

――さて、日本選手権。おふたりは、2017年大会と2019年大会と、2度優勝を経験しています。そして今回は、"女王"として大会に臨むわけですが、現在の思い、意気込みなどを教えてください。

中嶋 2017年と2019年の大会については、選手もポジションも違うので、単純に比較はできませんが、どちらもその時のチームのいい色が出ていて、それが結果につながったのかな、と思います。今大会に向けては、まずはこの1年間に取り込んできたことを出せるように、一試合、一試合、集中してプレーできたら、と思っています。

北澤 昨年優勝している、というのは、実はあまり意識していません。それでも、他のチームはウチのことを研究してくると思うので、それに負けずに、攻めるところと引くところを見極めて、(すべての試合で)波のない試合をしたいですね。まずは、しっかりとアイスリーディングして、見ていて楽しい、やっている選手はもっと楽しい、"攻めるカーリング"をお見せしたいです。

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