蒼国来が語る、内モンゴルから角界入りした17年前の「運命の日」 (4ページ目)

  • 武田葉月●取材・構成 text&photo by Takeda Hazuki

 私の日本行きの手続きは着々と進んでいましたが、ちょうどその頃、世界的にSARSという感染症が流行。中国から海外への渡航が難しくなっていました。

 すぐにでも入門したかったのですが、結局、私が日本の地に降り立ったのは、それから2カ月後の6月28日。そう、ボクシング部からレスリング部に移った運命の日と同じでした。

 成田空港には、親方をはじめ、山本"KID"さんまでが出迎えに来てくれていました。

(つづく)

蒼国来栄吉(そうこくらい・えいきち)
本名:エンクー・トプシン。1984年1月9日生まれ。中国・内モンゴル自治区出身。荒汐部屋所属。玄人好みの取り口と実直な人柄で根強い人気を得ている。少年時代は、放牧生活を営む実家で、馬や牛、羊、山羊、犬に囲まれて育つ。昨年9月に日本国籍を取得。2020年初場所(1月場所)時点での番付は、十両10枚目。

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