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藤澤&山口ペア、世界5位!
カーリング界はこの快挙を次に活かせるか (3ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・文 text&photo by Takeda Soichiro

 藤澤と山口は今回、国内のトップカーラーが出場すれば、ある程度の成績を残せることを証明した一方で、初戦、2戦目と連敗を喫して苦しいスタートとなった。これは、世界戦で勝つため、ミックスダブルスの戦術にアジャストするためには、やはりペアがそろって、それなりの練習を積む期間が必須であることも示したと言える。

 振り返れば、昨年の世界戦に出場した小笠原歩(北海道銀行フォルティウス)も、ミックスダブルスの強化について質問されて、「同じペアで世界のアイスに立ち続けることに意味がある」と強調している。

 来年、藤澤&山口ペアが世界戦に再挑戦するかと言えば、まだ不透明だ。それぞれの所属チームが異なり、そのチーム状況も違うため、ミックスダブルスの日本選手権に出場するかどうかも未定だ。

 JCA(日本カーリング協会)は北京五輪に向けて、ミックスダブルスの強化を続けることを明言しているが、前述したとおり、北京五輪までは4年あるものの、出場枠をかけた戦いが始まるまでには、実質2年しかない。今回、藤澤&山口ペアが持ち帰った世界との戦い方や距離感を、ミックスダブルス専門にプレーしている選手、4人制から参戦している強化指定選手らと、JCA主導で早急にシェアすべきだろう。

 そして今後、どのペアを世界に送り込むのか。代表ペアの活動費や、期間の確保。4人制との調整や、トライアルの有無。出場枠を得た場合の国内選考の方法などなど......、あらゆる可能性を考慮して、最善でフェアな強化案を打ち出さなければならない。それも、五輪ポイントが絡む、2年後の世界選手権までに、だ。

 北京五輪へのレースは、すでに始まっている。

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