カーリング女子、世界レベルを知った富士急は、LS北見に勝てるか? (2ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・文 text&photo by Takeda Soichiro

 もちろん収穫は、小谷有の活躍だけではない。

 世界戦特有のよく曲がるアイス、大会中に研磨されるストーン、本場カナダの目の肥えたファンの声援など、国内では経験できない環境の中で、小谷優奈はスイープの重要性を体感し、石垣真央は攻守のバランサーとしての片鱗を見せ、小穴桃里はプレッシャーのかかるショットを何本も決めた。

 そうした経験を通して、選手それぞれが世界で通用するポイント、さらに勝ち星を重ねるための課題を、身をもって得たことだろう。

 チームは3月27日に帰国。選手たちは一定の手応えを得た一方で、目標としていたクオリファイ(決勝トーナメント進出)を果たせず、悔しさをにじませた口調で、それぞれが今後の課題を語った。

「ゲームごとに波があったので、地力をつけていきたい」(小穴)

「クロスゲームでしっかり勝ち切ること。世界戦のような長丁場で、集中してゲームに挑める体力も必要」(石垣)

「個の技術、投げも、スイープもレベルアップが不可欠」(小谷優)

 世界のアイスで得た新たな課題を力に変えて、富士急は5月にロコ・ソラーレ北見(LS北見)との代表決定戦に挑む。勝ったチームが来季、日の丸を背負って11月のパシフィック・アジア選手権に出場する。

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