初勝利は「韓国+北朝鮮」戦で。スマイルジャパン、次こそ爆発するか

  • 栗原正夫●文 text by Kurihara Masao エンリコ/アフロスポーツ●写真 photo by AFLO SPORTS

 勝っていても不思議ではなかった。初戦のスウェーデン戦同様、シュート数、チャンスの数では上回った。だが、結果は1-3の敗戦。またしても決定力の差に泣いた。

 2月12日、平昌五輪・女子アイスホッケー予選ラウンド第2戦のスイス戦に臨んだ世界ランキング9位の日本代表・スマイルジャパンは、同6位で前回ソチ五輪銅メダルのスイスを相手に果敢に挑んだものの、あと一歩、及ばなかった。

第3セット、久保英恵が1点を返したものの、スイスに敗れ決勝トーナメント進出を逃したスマイルジャパン第3セット、久保英恵が1点を返したものの、スイスに敗れ決勝トーナメント進出を逃したスマイルジャパン 先制点さえ奪っていれば、結果は違ったかもしれない。初戦のスウェーデン戦で相手選手との接触がラフプレーと判断されてしまい、1試合の出場停止処分を受けたFW浮田留衣(21歳、ダイシン)を欠いた日本だが、第1ピリオドから積極的に攻めに出た。

 巧みな仕掛けで相手のペナルティを誘い、10分4秒にサブリナ・ツォリンガー、10分27秒にフォエベ・スタエンツを一時退場とし、1分30秒以上も2人多いパワープレーの時間帯を作った。得点は時間の問題かに思われたが、その好機を逃した。

 さらに15分にはエースのFW久保英恵(35歳、SEIBUプリンセスラビッツ)がドリブルで相手2人をかわし、GKと1対1になる局面を作ったものの、シュートはゴール右に外れるなど、相手GKの好守もあってなかなか得点には至らない。

 第1ピリオドのシュート数は7対1と日本が大きくリード。振り返れば、ここで得点を奪えなかったことが、勝負の分かれ目だった。

 悔やまれるのは第2ピリオドの戦い方だ。自信に溢れた立ち上がりを見せた第1ピリオドとは打って変わって、キルプレーでリズムを崩してしまう。FW米山知奈(26歳、道路建設ペリグリン)が24分10秒と28分52秒に、DF細山田茜(25歳、道路建設ペリグリン)が31分59秒に、それぞれペナルティを犯してしまい、3度の数的不利に。最初のペナルティこそなんとかしのいだものの、2度目、3度目はスイスのエース、サラ・ベンツにゴールを決められた。

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