アイスホッケー女子は「意外なメダル候補」。美しきFWが決意を語る (4ページ目)

  • 宮崎俊哉●取材・文 text by Miyazaki Toshiya
  • たかはしじゅんいち●写真 photo by Takahashi Junichi

 個人的な課題は、さらなるスピードアップ。32歳となった今シーズンも、「まだまだ自分は成長できる。伸びシロがある」と足立は言い切った。

「体が小さいので、もちろんパワーもつけないといけませんが、やっぱり自分は動いてなんぼの選手。コンディションを上げて、もっと動ける体になっていけば、自然と本番でもやっていけるはずです」

 王子製紙で全日本選手権5連覇に貢献、日本代表としても1998年長野オリンピックで活躍した元王子イーグルス監督の山中武司が昨年7月、アイスホッケー女子日本代表監督に就任した。山中監督への選手たちからの信頼は厚い。

「監督は寝る間も惜しんで、全員の1プレー1プレーを切り取ったビデオを作り、それをもとに細かく指導してくれます。自分でも気になっていたプレーを指摘されるのでわかりやすいし、修正しやすい。アイスホッケーが今おもしろくなってきました」

 足立はゲン担ぎを一切しない。もし忘れてしまい、そのまま試合となったら気になって仕方ないからだ。心がけているのは、練習でも試合でも同じ気持ちでやること。誰かが見ていようといまいと、ダッシュ1本でも自分のチェックポイントを細かく意識してやる。そして、試合では、先発でもベンチスタートでも同じように集中して試合に入る。

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