渡部暁斗が今季初V。「ぬるい勝利よりバチバチ戦うレースがしたい」 (5ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Kyodo News

 第3戦は、前半のジャンプで4位につけたものの、後半のクロスカントリーでは、転倒した選手に巻き込まれて自身も転倒し、11位という結果で表彰台を逃した。

 それでも、渡部が競技人生の最大の目標として常々口にしているのは、シーズンを通じてコンスタントに成績を残してこそ手にできるW杯総合優勝だ。もちろん五輪や世界選手権の金メダルも価値はあるが、自然条件がからむ競技ゆえに運にも大きく左右される。だからこそ、コンスタントに好成績を残した者が手にするW杯総合優勝こそが、真の王者の証(あかし)であるという意識が強いのだ。

 その目標達成のために、理想のコンバインド選手を追求し続ける渡部。「これまでいろんなことを試し、体を変えようとモヤモヤした時期があったからこそ、新しい自分に生まれ変われている」という日本のエースは、大きな1勝を挙げて平昌五輪シーズンを走り始めた。

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