2014.01.17

【スピードスケート】小平奈緒、ソチ五輪に向かって加速中!

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 今季前半戦のW杯で表彰台に上がり、12月末の五輪代表選考会を前に500mでの代表内定を決めていた小平奈緒。彼女のソチ五輪への挑戦は、500mで12位と惨敗し、1000mと1500mで5位になった2010年バンクーバー五輪が終わった時からすでに始まっていた――。

ソチ五輪代表選考会では500m、1000mで圧倒的な強さを見せた小平奈緒  それは、個人種目での納得のいかない結果に、田畑真紀や穂積雅子と組んで獲得した女子チームパシュートで獲得した銀メダルの喜びも半減していたからだ。最後の種目が終わった瞬間「ソチために明日から何をやろうか」と考えていたという。

 2005年に小平が信州大学に入学した時から指導をしている結城匡啓(ゆうき まさひろ)コーチは、バンクーバー五輪までの道のりをこう振り返る。

「(小平が)大学4年の時に、脛骨と腓骨を結ぶ靱帯を痛める大怪我をしたんです。それがバンクーバーの15カ月前でした。そして、ケガの影響から乱れてしまう動きと、調子が悪いときの乱れ方が同じことに気がつき、『古傷があるのではないか?』と思って確認をすると、中3の時にかなり重症の左足首捻挫を経験していたことがわかりました。だからそこを徹底的に強くすることで何とか間に合ったのがバンクーバーでした」

 だが結城コーチはバンクーバー五輪の滑りを見て、心の中に「上半身を鍛えきれなかった」という思いが残った。1500mを滑るにはちょうどいい体型だが、500mと1000mで勝負するならば、もう少し体重をつけてどっしりとさせた方がいいと感じていたのだ。

 五輪後の10年の夏場はパシュート銀メダル獲得の表彰などで忙しくなってしまい、練習をあまり積めなかったが、トレーニングに対する意識を変えさせるためにレスリングの吉田沙保里などを訪ねたりした。