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【カーリング】PACC開幕。
市川美余率いる日本代表はソチ五輪へ望みをつなげるか

  • 竹田聡一郎●文 text by Takeda Soichiro
  • 中村博之●撮影 photo by Nakamura Hiroyuki

PACCに挑む中部電力主将の市川美余。世界選手権出場切符獲得へ自信を見せる。PACCに挑む中部電力主将の市川美余。世界選手権出場切符獲得へ自信を見せる。 カーリングの2012パシフィック・アジア・カーリング選手権(以下PACC)が、11月18日から(11月25日まで)ニュージーランドのネイズビーで開催される。

 女子の参加チームは、日本をはじめ、中国、韓国、ニュージーランド、オーストラリア、カザフスタンの6チーム。ここで2位以内に入って、2013年世界選手権(3月/ラトビア・リガ)に出場できなければ、ソチ五輪の道が絶たれてしまう。それだけに、日本代表として大会に臨む中部電力主将・市川美余は「崖っぷち」と危機感を抱きながらも、「(日本のカーリングを代表する)責任を感じている。精一杯戦いたい」と力強く抱負を語った。

 昨年、中国・南京で行なわれたPACCでは、参加4チーム中、まさかの最下位に終わった中部電力。「攻めるカーリング」を身上とし、全エンドで得点を奪うためにハウス内に石(ストーン)をためることに腐心したが、大事な勝負どころでイメージどおりの場所に石を運べなかった。そして、「私がミスをしていたら、カーリングにならない。私のせいです」とスキップの藤澤五月が責任を感じていたように、ラインコール(※ストーンのコースを指示すること)、ショットの精度ともに、国内の大会ではありえないほど乱れて惨敗した。

 その結果を受けて今季、中部電力・和田博明監督は「最大限、アイスに乗ることができるように尽力した」という。シーズンが始まるとすぐにハルピン(中国)の国際大会に参加し、夏の間も軽井沢の特設リンクでアイスに乗り続け、秋に入るとノルウェーやカナダに精力的に海外遠征を敢行した。
「練習量はかなり多かったけれども、それを重ねることで、長期の大会を戦える体力もついた」(セカンド・清水絵美)

 その強化策が目に見える形として表れたのが、10月に行なわれたPACC日本代表決定戦だった。五輪経験者を擁するロコ・ソラーレ北見、チーム青森相手に、常に主導権を握り続け、ゲームを支配した。

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