村上佳菜子「五輪はすごく怖い試合だと思った」 天真爛漫なフィギュアスケーターを襲った「圧迫感」 (2ページ目)
【五輪は"すごく怖い試合"だった】
その1カ月後の四大陸選手権ではSPをノーミスで1位発進し、フリーもわずかなミスに抑えてISU公認の自己ベスト記録となる196.91点で優勝。上り調子でソチ五輪に挑んだ。
だが、初の大舞台は厳しいものだった。団体戦に出場しなかった村上の初舞台は、大会14日目。
キム・ヨナ(韓国)が74.92点でトップに立っている状況だったSPは、「かなり緊張はしましたけど、調子はよかったです」と言うように、最初の3回転トーループ+3回転トーループを確実に決めて流れに乗った。
だが、3回転フリップが1回転になるミスが出てしまった。「気持ちよく滑れていましたけど、後半のフリップを跳ぶ前にすごく考えすぎてしまった。それが悪かったと思います」と村上。「五輪という試合の圧迫感に圧倒されてしまい、自分の気持ちが負けてしまいました」と、55.60点にとどまり15位発進になった。
翌日のフリーは、慎重に跳んだ最初の3回転トーループ+3回転トーループはきっちり決めたが、次の3回転ルッツはエッジエラーの判定でステップアウト。さらにそのあとの3回転ループも2回転になって、ミスを重ねてしまった。
「朝の練習までショートの結果を引きずっていました。気持ちを切り替えたつもりだけどうまくいかなかったです」
村上はそう語った。演技の後半は丁寧にジャンプを跳んで粘りも見せたが、フリーの得点は115.38点。合計170.98点で総合12位という結果で終わった。
「今日の演技は覚えているような、覚えていないような......。すごく焦って滑っていました。後半のダブルアクセルはしっかり跳んだ覚えはあるけど、あとはあまり覚えてなくて。体が覚えている振り付けやジャンプをやっていた感じです。全日本選手権はプレッシャーの原因もわかるけど、五輪は見えないプレッシャーを感じるというか。すごく怖い試合だと思いました」
五輪を経験したことは大きな収穫でもあり、課題も数えきれないくらいあると感じたという。そのうえで、「五輪にまた出たいという思いもありますが、出たくないと言えば出たくない気持ちもあります」と複雑な心中を吐露していた村上は、「次の世界選手権で挽回してやろうという気持ちでいっぱいです」とも話していた。
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