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櫛田育良&島田高志郎、紀平梨花&西山真瑚......注目の新カップル続々結成で活気づくアイスダンス 各組の魅力は? (4ページ目)

  • 山本夢子●取材・文 text by Yamamoto Yumeko
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

【活気づくカップル競技のこれからに期待】

 5位の矢島榛乃・矢島司組も初の公式戦。偶然同じ苗字がそろったというふたりの愛称は、コーチが気に入っているという「やじやじ」。

 今年3月に開催された高橋大輔プロデュースのアイスショー『滑走屋』に出演したことでアイスダンスに興味を持ったという矢島司が矢島榛乃のコーチのもとを訪れ、トライアウトを経て結成に至った。初めて挑戦するアイスダンスに矢島司は「やったことがなかったので一日一日が勉強になっています」と話す。

 リズムダンス後に矢島司は「ジャンプがない分、シングル以上にスケーティングや一つひとつの動きが見られている競技。もっと練習が必要だなと思います」と話す。

 パートナーの矢島榛乃は「とくにフリー『愛の夢』は私より(矢島司に)雰囲気が合っていて、いいなあって思います」と繊細な表現力を評価する。

 今大会では矢島司の体調不良が本番までに回復せず、高熱が下がらないままの出場となったが、全日本では万全の体調でのふたりの華のある演技に期待したい。矢島司に、アイスダンスを実際にやってみて魅力にハマりそうですか? と問うと、「ハマりそうです」と明るい笑顔を見せた。

 全日本選手権にはこの5組に吉田唄菜・森田真沙也組が加わり、6組の出場となる予定だ。

 全日本ノービス選手権ではペアにも興味があるという男子選手もいるなど、国内でもカップル競技を意識する選手が増えてきた。環境面ではまだまだ海外には及ばないが、これまでカップル競技で戦ってきた日本の先駆者たちが撒いた種の芽吹きを感じている。そして、この芽が大きく育っていくことを切に願う。

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著者プロフィール

  • 山本夢子

    山本夢子 (やまもと・ゆめこ)

    スポーツライター。青森県八戸市出身。5歳からフィギュアスケートを習い始め、高校卒業まで選手として各大会に参加。その後、渡米し大学を卒業、就職。帰国後は、コピーライターとして広告制作に携わる。2005年からフリーランス。現在はライターとしてフィギュアスケートの専門誌を中心に執筆中。

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