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櫛田育良&島田高志郎、紀平梨花&西山真瑚......注目の新カップル続々結成で活気づくアイスダンス 各組の魅力は? (2ページ目)

  • 山本夢子●取材・文 text by Yamamoto Yumeko
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

【世界で戦うには果てしない道のり】

 この大会の成績によって、12月にクロアチアで開催される国際大会ゴールデンスピンへの派遣基準スコアをみごとクリアした「いくこう」。彼らが公式戦デビューでここまでの滑りを見せることができたのは、それぞれが高い技術を持つシングル選手だったからというだけではない。

 櫛田は現在シングルとアイスダンスの二刀流だが、2020−2021シーズンに森口澄士とペアに挑戦したことがあり、リフトやダンススピンなどは経験済み。スケートの他に空中アクロバットのシルク・エアリアルを習っていることも、リフトなどの際のボディコントロールに役立っているはずだ。

 そこにふたりがもともと持っていた優れた音楽表現やダンス技術が加わり、アイスダンサーとしての急成長につながっているのだろう。

 現在のスコアを見て、2026年2月に開催されるミラノ・コルティナ五輪のチャンスも出てくるのでは? という声にも、島田は「当初掲げていた四大陸選手権出場にゴールデンスピンの派遣が必要。ただただ目の前の一つひとつのステップを見据えているという感じです」と冷静に答える。

「世界で戦っていくためには、今いいと言われている演技からスケーティングだけで20点以上上げないといけないので、果てしない道のりだなとまた感じています」と島田は言う。

 だが、彼らの演技には大きな魅力と可能性がきらめいている。ここからの成長が楽しみで仕方がない。

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