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櫛田育良&島田高志郎、紀平梨花&西山真瑚......注目の新カップル続々結成で活気づくアイスダンス 各組の魅力は? (3ページ目)

  • 山本夢子●取材・文 text by Yamamoto Yumeko
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

【西日本選手権は5組中4組が新結成】

 西日本選手権のアイスダンス予選会には5組が出場し、そのうち4組が新結成のチーム。そんなフレッシュな顔ぶれのなかで結成3シーズン目の実力を見せ、2位表彰台を獲得したのは佐々木彩乃・池田喜充組だ。チャーミングなリズムダンスと力強い一面を見せたフリーダンスで、演技力の幅広さを示した。

 12月の全日本選手権に向けての課題を得られたというふたりだが、フリーダンス『ノートルダムの鐘』での見どころとして、「(主人公の)カジモドの(ヒロインの)エスメラルダに対する悲しみと、忘れられない愛の気持ちを表現する場面が大好きです」(池田)、「コレオで足を踏み鳴らすところが好きです」(佐々木)と、それぞれのお気に入りポイントを教えてくれた。フランスの衣装デザイナー、ソフィー・トーマスさんが手がけた華やかな衣装にもぜひ注目してほしい。

 新しく結成された他のチームについて佐々木は、「みなさん上手ですし、アイスダンスのパートナーとして日が浅くてもここまで合わせてこられるのはシングル時代の経験や、すごく練習を積んで来られたことが感じられるので、私たちもいい刺激を受けています」と話した。

 3位は紀平梨花・西山真瑚組。フリーダンスでは「練習でできていた演技ではない」(紀平)と悔しい表情を見せたが、そんなパートナーを西山はこう称えた。

「この1カ月間、西日本の予選会に出たいという強い気持ちが伝わってきましたし、ここに向けて一生懸命に練習をしていたので、さすがだな、すごいメンタルだなと。(アイスダンスは)初めてなのにここまでまとめられる、仕上げてくるスケート技術や気持ちの強さもさすがだなと思って。一緒に組めて本当にうれしく思っています」

 初めての公式戦で見せた彼らのポテンシャルに今後も期待をしたい。

 4位の浦松千聖・田村篤彦組もチームを結成して初めての公式戦だった。田村は経験者だが、浦松は今年5月にアイスダンスを始めたばかり。その浦松の挑戦についてパートナーの田村は、「3カ月でこの演技ですから。センスの塊でしかないですね」と絶賛する。

 初お披露目となったリズムダンスでも、「とてもよかったと思います。私たちのなかでは、いい演技でした」(田村)と終始楽しそうに笑顔を見せた。

 彼らの仲のよさに結成前から親交があったのかと思っていたが、5月中旬のトライアウトが初対面だったそう。浦松は2月の大会を最後にシングル選手として引退をしたが、アイスダンス挑戦を決めたのは引退直前の時期だったという。

「もともとアイスダンスを見るのが好きでやってみたいなと軽く思っていたこともあるんですけど、実際にやると決めたのは母の『ずっと(あなたの)スケートを見ていたい』というあと押しも大きかったです。それで私から(田村に)声をかけて、5月中旬くらいにトライアウトをして。そこからすぐに仲良くなりました」

 そう語る浦松。「性格的には正反対だけど、だからこそ仲いいのかも」という「ちいあつ」のエネルギーあふれる演技に注目だ。

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