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【フィギュア四大陸・女子】千葉百音が大失速で日本勢は18年ぶりにメダルなし 優勝は急成長中の韓国の新星 (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi

【坂本花織を破ったキム・チェヨンが急成長】

 優勝は、地元のキムだった。アメリカ勢3人が暫定1〜3位を占めるなかで、キムはこれまでの試合で見られたジャンプの回転不足などの細かいミスもないノーミスの滑り。冬季アジア大会を制した自信だけではなく、これまでとは違う力強さも伺わせる滑りで自己最高の148.36点を獲得し、合計も今季世界3位になる222.38点にした。

 キムのハイレベルな得点での優勝は、2022−2023年シーズンに四大陸選手権で優勝し、世界選手権では坂本に次ぐ2位になったイ・ヘイン(韓国)の急成長を思い出させる。キムもそれと同じ軌跡を歩んでいるだけに怖さを感じる。

 前半は日本勢優位で進んだ今季だが、終盤に入ってその足元が揺らぐ状況になってきた。今回の四大陸は、来季の五輪を目指す選手たちの気持ちを再度引き締める大会になっただろう。

著者プロフィール

  • 折山淑美

    折山淑美 (おりやま・としみ)

    スポーツジャーナリスト。1953年、長野県生まれ。1992年のバルセロナ大会から五輪取材を始め、夏季・冬季ともに多数の大会をリポートしている。フィギュアスケート取材は1994年リレハンメル五輪からスタートし、2010年代はシニアデビュー後の羽生結弦の歩みを丹念に追う。

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