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本田真凜が坂本花織のジャンプを絶賛 世界フィギュア日本女子の注目ポイントは? (3ページ目)

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 立松尚積●撮影 photo by Tatematsu Naozumi

【千葉百音は「本当に賢い」】

ーー吉田選手、千葉選手は、シニア1年目で破竹の勢いです。ふたりともこれまで全日本ジュニア選手権で常にトップ3を争い、すでに全日本も4度出場し、次世代を担う存在と言えます。千葉選手は、2月の四大陸選手権で優勝しています。

 楽しみですね。先日、千葉選手のインタビューに行きました。ひと言での印象は「本当に賢い」。練習の仕方や受け答えもそうですし、どういった練習が自分に合っているのかを理解していて、一番効率がいいやり方を選べるというか。それによって、どんな状態であっても、たとえば前の選手の演技がどうか、などに左右されない。そのあたりが、シーズン後半になって結果が出せている理由かと思いました。

【近くで見てきた吉田陽菜の挑戦】

ーー吉田選手は昨年12月のグランプリ(GP)ファイナルで表彰台に立って、みごとに3位になりました。プログラムも興味深く、トリプルアクセルという明確な武器もあります。

 吉田選手は、彼女がすごく小さい時に海外遠征の試合で一緒になりました。当時は、元気すぎる女の子って感じで、とにかく小さくて可愛くて癒されたんですが、いつの間にか素敵な女性になっています。

 彼女は小さい大会でも、とにかくトリプルアクセルに挑戦していました。状態が悪い時は、ダブルアクセルにしたほうが、演技の点数は出せるんです。でも、たとえ状態がよくなくても挑戦してきたことが、シニアになった彼女の高難度のジャンプ構成につながっているのではないかと思います。緊張しても、大事なところで決められる、というところで活きていると感じます。

ーー続いて、中編では世界選手権の男子シングルについて伺います。

中編<本田真凜が驚く宇野昌磨の考え方とは?「他の選手で見たことがない」世界フィギュア日本男子を占う>を読む

後編<本田真凜、世界選手権でりくりゅうペアに注目 アイスダンスの練習にのめり込んだ経験も語る>を読む

【プロフィール】
本田真凜 ほんだ・まりん 
プロフィギュアスケーター。2001年、京都府生まれ。2歳からフィギュアスケートを始め、ノービス時代から国際大会に出場。ジュニアに参戦した2015−2016シーズンには世界ジュニア選手権では優勝。翌2016−2017シーズンは世界ジュニアで2位、シニア選手に相手に全日本選手権でも4位に入る。シニアに転向後、全日本選手権やグランプリシリーズなど国内外の大会に出場。2024年1月に現役引退を発表。現在は、プロとしてアイスショー出演とともに、フジテレビ系「フィギュアスケートSPフィールドキャスター」としても活躍。

世界フィギュアスケート選手権2024 フジテレビ系で放送!

■放送スケジュール
3月22日(金)午後7時00分〜8時54分 男女ショート
3月24日(日)午後7時00分〜9時48分 男女フリー
3月25日(月)深夜2時10分〜3時10分 ペア&アイスダンス
3月28日(木)深夜1時55分〜2時55分 エキシビション

詳細はこちら>>

著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

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