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坂本花織、納得の2位。「攻めまくりたい」五輪シーズンは4回転に意欲 (3ページ目)

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • 高橋 学●写真 photo by Takahashi Manabu

「ルッツやサルコウだけでなく、ステップもレベル3に落とす細かいミスがあったけれど、150点は今シーズン頑張ってきたことが認められたと、本当に自信になりました。正直、『マトリックス』は1年目が本当にきつくて、早く変えたいと思っていました。でも、先生と相談して『完成形をやってから変えよう』ということになって。苦しかったけれど、新たな自分の魅力を見せられたし、大きく成長できたので続けてよかった」

 こう話した坂本は、トリプルアクセルや4回転ジャンプがない構成で高得点を出すことができ、「来シーズン、4回転を入れたら、どれだけよくなるのかなってすごくワクワクします」と笑顔を見せた。

「ここ1カ月は4回転の練習はしていなかったけど、世界選手権後の自主隔離期間は鍵山優真くんと練習する時間がたくさんあって、優真くんの練習を見ていたら自分も跳べそうな気がしたので、『やってみようかな』という前向きな気持ちになってやってみました。来シーズンはそういう環境も設けて、どんどん練習してプログラムに入れられる完成度にしたいと思っています」

 昨年の外出自粛期間中、坂本は前シーズンに崩れたジャンプを取り戻すために、体幹やそれまで使っていなかった筋肉のトレーニングを実施。フリーで体力がもつようになっただけではなく、ジャンプでほとんどミスをしなくなった。これからトレーニングの質や量をさらに上げていけば、トリプルアクセルや4回転も跳べるようになると考えている。

「来年は五輪シーズンなので、攻めて、攻めて、攻めまくりたいです!」

 そう語り表情を輝かせた坂本にとって、この大会の好結果は、そんな気持ちを強く後押しするものになった。

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