全日本で「輝いた」スケーター。「ラストダンス」にまつわる3人の物語 (4ページ目)
全日本フィギュアでフリー演技をする永井優香 そして、22歳の永井優香(早稲田大)は、今シーズン限りでの引退を決めている。2014ー15シーズン、一気に頭角を現わし、全日本ジュニア選手権で樋口新葉、坂本花織と競い合って3位、全日本でもいきなり4位、四大陸選手権でも6位に入った。しかし2020年12月、7回連続出場となる全日本が「ラストダンス」となっている。結果はフリーに進むも、最下位の24位だ。
「(ミスが出たのは)そういう日だったのかな、と。今まで支えてくださった方がいて、今日この舞台があったので、『ありがとう』という最後の演技を見せられたら良かったんですけど。ごめんなさい」
永井はそう言って、涙ぐんだ。
「(最後の舞台で)きれいなことを言えればいいんですけど、実際、(今シーズンは)うまくいかないことが多すぎて、すごくつらかったです。でも、フリーはひどい演技でしたが、最後まで滑り切ったというのはあって。これからの人生、たとえどんなことがあっても、最後までやり切らないといけないな、と思いました」
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