紀平梨花はロシア勢に勝つことを「あきらめてない」。強化ポイントは? (3ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

「今年のGPファイナルでは、昨年の演技をしても優勝には届かないと思う。だから、自分に満足せず、これからも1位を狙っていけるようにしたいと強く思ったし、SPでもフリーでも加点がつくようなジャンプを、4回転も含めてすべてで跳びたいです。スピンもスケーティングもまだ足りないし、もっと体力をつけて、ロシアの選手が出した世界最高得点に近づけるように、ファイナルではその点数を狙っていきたいです」

 12月5日にイタリアのトリノで開幕するGPファイナルについて、前回の女王はこう意気込みを語った。

「本当に完成度の勝負になるので、しっかりクリーンな演技がしたいです。SP、フリーで自己ベストを更新して表彰台に上がれるように頑張りたいです。NHK杯は自分の中で満足いく演技だったけど、それでも全然勝てないと感じた試合だった。ケガはまだ治っていないんですけど、安定した演技を見せるだけでは勝てないと思うので、ジャンプやスケーティング、スピンなど、すべてにおいて自分のレベルを上げていかなければいけないと感じました。(ロシア勢に迫る)自信があるかはわからないです。でも、あきらめていないので、やれる状態にできるようにしっかりやっていきたいです」

 敗戦の悔しさは次なるモチベーションにもなる。紀平のさらなる努力が花開くことを期待したい。

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