2018.12.10

宇野昌磨は奮闘を続ける。「羽生選手のようにならなきゃいけない」

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 バンクーバーで開催されたグランプリ(GP)ファイナル男子。ショートプログラム(SP)最終滑走の宇野昌磨は、首位発進のチャンスが見えていた。SP4番滑走のネイサン・チェン(アメリカ)は後半に入ってからの4回転トーループの着氷で手をついて3回転トーループをつけられず、92.99点にとどまっていたからだ。

GPファイナルSPは2位となった宇野昌磨 しかし、宇野は最初の4回転フリップで手をつくミス。また、次の4回転トーループ+3回転トーループが4回転+2回転に。その後はミスなく滑り終えたが得点は91.67点。初優勝を狙うためには優位に立ってプレッシャーをかけておきたかったが、わずかに先手を取られる結果となった。

 その原因を宇野は「自信を持てていなかった」と説明した。

「フリップはもとから調子が悪かったけど、昨日と今朝の公式練習の曲かけでトーループを失敗したのが大きかったです。日本でほぼ失敗していなかったジャンプで失敗したので、トリプルアクセルを含めて安心できるジャンプがひとつもなかった。今日の試合で4回転トーループが決まったのはよかったけど、2回の曲かけで失敗したのが自信の喪失につながったのかなと思います」

 バンクーバー入りするまでは練習をしっかりやって調子を上げ、プログラムの完成度も上がってきている手ごたえがあった。だが、6分間練習でもトーループは最初がステップアウトで次が両足着氷。2回転トーループをつけた連続ジャンプは何とか決めたが、2回転トーループは無理をしてつけたために軸が斜めになっていた。