羽生結弦が今季プログラムに込める、尊敬する2人のスケーターへの思い
今シーズンのフィギュアスケート男子は、スケートカナダまでを終えて、合計得点の最高はスケートアメリカ優勝のネイサン・チェン(アメリカ)の280.57点。ショートプログラム(SP)はロンバルディア杯の宇野昌磨の104.15点、フリーはスケートアメリカでのチェンの189.99点となっている。
ジャンプが1本減って演技時間が30秒短縮されたフリーは、各選手が「きつくなった」と口々に言っており、トップ選手もなかなかノーミスの演技ができずに苦しんでいる。
得点がどこまで伸びるかに関心が集まるところだが、まずはトータル300点超えを誰が最初に達成するかも注目される。そんななか、現時点でその可能性がもっとも高いのが、11月2日に開幕するグランプリ(GP)シリーズのフィンランド大会に出場する羽生結弦だろう。
GPシリーズのフィンランド大会に出場する羽生結弦 シーズン初戦のオータムクラシックのSPでは、チェンジフットシットスピンが0点と判定されたうえに、4回転トーループ+3回転トーループを後半に入れられずにボーナス点をもらえなかった。また、演技も乱れて演技構成点は45.40点にとどまり、97.74点と100点に届かなかったのだ。
だが、本来の羽生であれば、4回転トーループ+3回転トーループを後半のジャンプにすることは十分可能であり、ジャンプ構成を見ても冒頭が4回転サルコウで、次がトリプルアクセルと、手の内に入れているジャンプを使っている。
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