よくやったぞ、友野! 来季3枠キープの
神がかり的演技に宇野も感謝 (2ページ目)
続くSP2位のミハイル・コリヤダ(ロシア)は、転倒を4回転ルッツと後半に入ってからの4回転トーループの2回に抑え、悪い流れはやや収まったかに思われた。
しかし、最終組5人目のSP3位ビンセント・ジョウ(アメリカ)は、最初の4回転ルッツで転倒すると、その後の4回転サルコウはこらえたものの、後半の4回転サルコウとトリプルアクセルで転倒。結局、最終組6人のうち、1番滑走のキーガン・ミッシング(カナダ)も含めて転倒が相次いだ。
右足甲に痛みがあった宇野は、SP後は痛み止め注射を打たなくてもいい状態まで回復した。「僕は注射とか針がものすごく嫌いなので、『打ちたくない』と強く思っていたら治りました」と笑うが、調子自体は元々悪く、不安があったという。
それでも、フリーでは演技構成のレベルを落とさず、今シーズンこれまでと同じ構成でいくと決めた。その理由をこう話す。
「今年は構成を変えてよかったためしがなかったので......。そういうことを踏まえて、できなくても最後までやろうと思いました。周りに何と言われてもやりたいという気持ちがありました。パンクせず、体の軸を締めることができてよかったです」
構成の難度を下げてミスをしてしまい、「普通にやればよかったかな」と疑問を感じたSPがあったからこそのフリーの結果だった。先述した演技内容にも、宇野のそんな攻めの気持ちと執念が込められていた。
「ミスが続いていたので、終盤のコンビネーションジャンプはやりたくないというか、少しでも成功率を上げたいという気持ちもあったんです。でも、最後は練習してきたことを信じて......。後半の最初の4回転トーループを失敗した時も、悪いジャンプではないと思ったので、最後まであきらめずに頑張ることができました」
宇野は、後半の4回転トーループに2回転トーループをつけて連続ジャンプにすると、トリプルアクセルからの3連続ジャンプと3回転サルコウ+3回転トーループも成功。GOE(出来ばえ点)でそれぞれ加点をもらうジャンプになった。
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