フィギュアのマニアが「羽生結弦の金メダルに、号泣しつつ願ったこと」 (4ページ目)

  • 高山真●文 text by Takayama Makoto
  • Photo by JMPA


 そして今はただ、羽生にゆっくり体を休めてほしいと願うばかりです。

 拙著『羽生結弦は助走をしない』にも書いたことですが、金メダルを獲った代償、金メダルを目指した代償が、「ずっと続いていくケガの後遺症」だなんて、そんなにつらいことはない。

 私に「フィギュアスケートを見る喜びや幸せ」を与えてくれた選手たちが、ずっと健康な体でこれからの競技生活やプロ生活を歩んでくれること......。私には、もはやそれがいちばんの幸せなのです。


 おめでとう、羽生結弦。あなたが見せてくれたものを、たぶん私は一生忘れません。

 そんな「宝物」を私の人生に増やしてくれた人のことを、私は一生尊敬し続けるでしょう。そして、尊敬している人には、私などには想像もできないくらいに健康に、幸せになってほしい、と、ずっと願っています。


【プロフィール】
高山真(たかやま まこと)
エッセイスト。東京外国語大学外国語学部フランス語学科卒業後、出版社で編集に携わる。著書の『羽生結弦は助走をしない 誰も書かなかったフィギュアの世界』(集英社新書)が累計6万部のベストセラーになる

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