GPロシア3位の樋口新葉は、ライバルと自身の立ち位置を知っている (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 樋口は、今回のロステレコム杯で3位になったとはいえ、当面の目標にしているGPファイナル進出が確実になったとはいえない。次は2週間後の中国杯。三原舞依と本田真凜のほか、昨季の世界ジュニア王者のアリーナ・ザキトワ、元世界女王のエリザベータ・トゥクタミシェワのロシア勢や、昨季世界選手権3位のガブリエル・デールマン(カナダ)も出場する。そこで2位以上にならなくては、ファイナルへの道は見えてこない。

「目標としている200点超えができているのはうれしいですが、210点とか215点を超えるようにしていかないと次の試合は勝てないと思う。そのためにも、ジャンプのミスをなくすだけではなく、着氷後の流れをよくするなど、加点をもらえるものを目指していきたい。中国杯は2週間後で時間は短いですが、今の感覚や気持ちを忘れないようにしてうまく調整していきたいです」

 こう話す樋口は、ライバルたちと自分の得点を見て、しっかりと自分の立ち位置が把握できているといえる。昨季は全日本選手権で2位になり、世界選手権や世界国別対抗に出場して大きな手応えをつかんだ16歳が、五輪出場へ向かって走り出した。

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