シンデレラから天使へ。三原舞依の演技を
世界のジャッジが認め始めた

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 昨季は四大陸選手権の女王となり、フリーでは146.17点の日本女子歴代最高得点をたたき出すなど大躍進した三原舞依。平昌五輪代表に向けて、今季も活躍が期待できそうだ。

ジャパンオープンではメドベデワに次ぐ2位となった三原舞依ジャパンオープンではメドベデワに次ぐ2位となった三原舞依 シーズン初戦となったオータムクラシックで2位と、幸先のいいスタートを切った三原は、第2戦となったジャパンオープンでも新プログラム『ガブリエルのオーボエ』でスタンディングオベーションを受けるほどの完璧な演技を披露。トップのエフゲニア・メドベデワに次ぐ2位と、好結果を出した。

「初めからわくわくした気持ちで、滑って楽しかったです。初戦の後に(振り付けを)カナダで手直ししたときに、振付師のデビッド(・ウィルソン)さんから、フリーのステップでは自分の秘めた思いを前面に出してほしいと言われました。中野(園子)先生からは『平和を願って』と言われたので、私が世界の平和というのはおこがましいですけど、少しでも見ている方たちに元気や笑顔になってもらえるといいなと思って滑っています。ステップが終わった後に空に上がっていく天使に見えるように意識しながら演技しています」

 今季のフリーは、三原の演技と曲のイメージがぴったりと合っている。テンポのある音に合ったステップや、メリハリと流れのある動きが絶妙なバランスを見せ、演技終盤に向けて力強く盛り上がるプログラムは見応えがある。五輪という大舞台で映える勝負のプログラムとなっており、より滑り込んでいけば、三原の代表作になる作品と言ってもいいだろう。

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