羽生結弦が国別の公式練習で新たな試み。「今シーズン最高の演技に」

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 4月20日から東京・代々木第一体育館で開催される世界フィギュアスケート国別対抗戦。前日午前の公式練習で羽生結弦は、世界選手権後しっかり休養が取れたのか、キレのある動きを見せていた。

国別対抗戦での演技に注目が集まる羽生結弦国別対抗戦での演技に注目が集まる羽生結弦 フリーの曲かけ練習は5番目。スケーティングで身体を慣らすと、メリハリのある滑りでステップをこなしてから跳んだ最初のジャンプは、高さのある3回転ルッツだった。その後は3回転フリップを跳んで、トリプルアクセルからの3連続ジャンプ。3つ目の3回転サルコウは少し回転軸が後方にそれたかに見えたが、続いて跳んだ4回転トーループはきれいに決めた。

 そして、今季苦しんでいた4回転サルコウ+3回転トーループも決めて4回転トーループまでつなげると、以降のジャンプも力みがまったくなく軽い回転で、調子のよさをうかがわせた。その後は試みた4回転ループを3回目に成功させて曲かけの順番を待っていた。

 フリーは、世界選手権で今季初のノーミスの演技をして気持ちも入っているプログラム。曲かけでは最初の4回転ループで尻が落ちてしまう着氷になりながらこらえると、次の4回転サルコウはパス。ステップシークエンスから演技を再開して3回転フリップにつなげると、後半に入ってすぐの4回転サルコウはパンクして2回転に。それでも、そのまま演技を続けて4回転トーループまでつなげた。続くトリプルアクセルをパスして間をとり、次の3連続ジャンプを4回転トーループ+1回転ループ+3回転サルコウにして、最後のコンビネーションスピンまで演技を続けた。

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