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浅田真央の師、佐藤信夫コーチが
語る「ものすごいスピン」とは? (2ページ目)

  • 辛仁夏●構成 text by Synn Yinha  岸本勉●写真 photo by Kishimoto Tsutomu

 日本人は脚を折り曲げて座ることが、世界中で一番得意な民族じゃないですか。外国の人は地べたに座る生活習慣はないですから、彼らにとってそれはとても奇妙な姿勢なんです。だから外国人、とくにヨーロッパ系の選手はシットスピンが苦手でした。日本選手はシットスピンがうまいと拍手を浴びたものです。フライングシットスピンのように、ジャンプして空中に上がってから一気に下までしゃがんだら、腰を抜かすほどビックリします。

 僕が一番得意だったのもフライングシットスピンでした。僕のフライングシットスピンを見ると、みんな転んだと思うらしいのです。でも、転ばずにいつの間にか回っている。転んでいないのだから、お尻だってきれいなものです。それはやはり足首、ひざが柔らかいからできたんです。

 基本的なスピンの形がしっかりできていない選手もいましたから、その後のルール改正で、例えばシットスピンであれば太ももが水平より上がっていたらダメ、キャメルスピンでは腰の高さよりも足が上がっていないといけないというように、一定の基準が設けられました。新ルールになって、最近ではいいシットスピンをしている選手が結構います。彼らに共通しているのは、やはり柔軟性があり、体幹をしっかり強化しているということでしょう。

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