2015.04.12

村上佳菜子も苦しめた。フィギュア・ルール変更の影響

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha  photo by Dave Carmichael/AFLO

 ソチ五輪後の14~15シーズンは、平昌五輪に向けて大きなルール変更があった。その根底には、フィギュアスケートを発展的に面白い競技にするために「質の向上」をさらに追求するという考え方があるという。元国際審判員で解説者の杉田秀男氏に、主なルールの変更点とその影響について聞いた。

「ルール改正は細かく言うと毎年行なわれています。ルールブックに載るようなものは総会で決められますが、細かな動きやテクニカルな部分に関しては、技術委員会で検討して具体的な改良点を詰めていくわけです。技術委員会のメンバーには、インストラクター(コーチ)や選手の代表などが入り、様々な意見を出し合い、それらを考慮して検討されていきます。少しずつ、より高度な内容を目指しての改善という形で検討されるわけです。特に音楽と切り離せないフィギュアスケートは、技術的な面と芸術的な面との両面でよりレベルの高い、質のいいものを作るという難しい目的のためにルールの改訂が行なわれるのです」

ジャンプに苦しみながら世界選手権では7位になった村上佳菜子 今シーズンの変更点でまず挙げられるのは、30秒ルールの導入だ。名前をコールされてから30秒以内にスタートポジションに立たなければならなくなった。これまでの1分以内から大幅な時間短縮である。シーズン当初はトップ選手でも31秒以上になって1点減点されることがあったが、ほとんどの選手たちはすぐに適応して大きな問題にはならなかった。

「このルール変更によって競技進行がスピードアップされました。観戦する上では良かったのではないですか」(杉田氏)