世界ジュニア3位。樋口新葉が語る「収穫と課題」 (3ページ目)

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 こう話す樋口は演技終了後は両手で顔を覆い、満足感に包まれた表情を見せていた。

 その後、SPの時から風格を感じさせるような雰囲気だったメドベデワが、ミスを序盤のルッツのエッジエラーだけに抑える余裕溢れる演技をして得点を192.97点にして優勝。樋口はジュニアGPファイナルに続く3位という結果になった。

 だがそれは惜しい3位でもある。フリーだけを見れば、技術点はメドベデワを4.22点上回った。演技構成点の差で敗れたとはいえその得点差は0.19点。合計で12.80点差を付けられたジュニアGPファイナルに比べ、一気に手が届くところ(合計で7.40点差)まで迫ったのだ。

「今シーズン最後の演技だったので自分でもすごく満足出来る演技ができたし、SPの悔しさを挽回できたと思います。SPで小さなミスが出てしまったので、その分ロシアのふたりに比べて点数が低くなってと思うけど、ここまで追いつけたので、来シーズンはふたりを抜けるようにしたいと思います」

 今後の課題について、樋口は「トリプルアクセルは絶対に必要かなと思っているし、今も練習であと4分の1回転くらいまではきているので、絶対に跳びたいと思います。それに組み合わせはまだ考え中だけど、今ひとつしかない3回転+3回転をふたつ入れられたらいいなと思っています」と語っている。

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