【フィギュア】ルール変更が選手たちに及ぼす影響は?
国際スケート連盟(ISU)は今年2月のソチ五輪後、フィギュアスケートのルール変更を行なった。毎年、少しずつ改正されているルールだが、オリンピックが終わった後には大きいルール変更が行なわれる。4年前はジャンプの回転不足による減点が緩和されて、4回転に挑戦する選手が増加。男子フィギュアに高度なジャンプ時代の到来をもたらした。
ジャパンオープンに出場した村上佳菜子 今回は、特にジャンプにおけるルールでより高度な要求が課されており、特に女子の戦いに影響を及ぼす可能性がありそうだ。国際審判員であり、前強化部長の吉岡伸彦氏に、今シーズンのルール変更の主な項目をいくつか挙げてもらった。
(1)「1つのプログラムの中で、2回転ジャンプは、ジャンプ1種類について2回までしか認められなくなりました」(吉岡氏)
2アクセルも2トーループも2度しか跳べなくなった。よって3回転ジャンプを失敗(パンク)したときの判断をしっかりと見極めないとジャンプの得点をきちんと得ることができない可能性が高い。
また、ショートプログラム(SP)でジャンプが規定の回転数に足りない場合は無得点に。さらにSP、フリーともに1回転半未満のジャンプも無得点になる。この変更により、ジャンプミスが勝負において致命傷になるリスクが増したと言えるだろう。
(2)「ジャンプのエッジエラーの判定が厳格化されました」(吉岡氏)
アテンションマーク「!」(軽度のエラー)が再導入されることになり、従来からあるエッジエラーマーク「e」(重度のエラー)については厳格化されて減点幅が広がった。
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