フィギュア男子、熾烈な五輪代表争いを制するのは誰だ

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 ソチ五輪シーズンの今季、フィギュアスケートでも五輪代表の座をめぐって、激しい争いが繰り広げられている。とくに男子は、五輪出場権獲得を狙う6人、高橋大輔、羽生結弦(ゆづる)、町田樹(たつき)、織田信成、小塚崇彦、無良崇人がハイレベルな戦いを見せている。

 今シーズンここまで、GPシリーズカナダ大会、フランス大会の2試合でパトリック・チャン(カナダ)に次ぐ2位を獲得した羽生結弦と、アメリカ大会4位、NHK杯優勝の高橋大輔はすでにGPファイナル(12月5日~8日/福岡)進出を決めている。

カナダ大会、フランス大会でともに2位になり、ファイナル進出を決めた羽生結弦カナダ大会、フランス大会でともに2位になり、ファイナル進出を決めた羽生結弦 開幕戦のアメリカ大会で高橋らを破って優勝した町田は、第6戦のロシア大会(11月22日~24日)で4位以内ならファイナル進出が決定。現在総合ランキング5位につけている織田信成は、中国大会2位のマキシム・コフトン(ロシア)がロシア大会で4位以下なら出場確定という状況だ。小塚、無良はそれぞれファイナル進出を逃している。

「GPファイナルはソチ五輪代表選考条件のひとつ。そこでしっかり表彰台へ上がり、余裕を持って最終選考会である全日本選手権に臨めるようにしたい」

 羽生がこう話すように、3つの出場枠に6選手がひしめき合う状況にあって、GPファイナルは重要な試合になる。

 ソチ五輪の代表選考基準は、最も優先されるのが12月21日から開催される全日本選手権の成績であり、ひとつ目の枠は全日本優勝選手が獲得する。そしてふたり目は、全日本の2位、3位と、GPファイナルの表彰台最上位選手の中から選ばれ、3人目は、ふたり目の選考で漏れた者と、全日本終了時の世界ランキング上位3名とISU公認大会の得点上位3名の中から選ばれることになる。

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