フライ級転向の寺地拳四朗が語る次戦とその先 現役は「長くてあと2年くらい」 (3ページ目)

  • 杉浦大介●取材・文 text by Sugiura Daisuke

――試合中、気負ったような状態になったことは?

KT:普段は全然ないです。あえて言うなら、(2022年3月の)矢吹正道選手とのリマッチくらいじゃないですか。あの試合に関しては少し気負いがありました。(一度敗れてタイトルを失った後で、)「負けたら終わりやな」というプレッシャーがあったので、気持ちは入っていました。

――その再戦は3回KO勝ち。雪辱を果たしましたが、思い出深い勝利なんじゃないですか?

KT:そうですね。キャリアのなかで一番嬉しかったかな。あれだけ喜んだのは初めてかもしれないですね。あの試合は対策もしっかりできたし、あそこからファイトスタイルも変わったように思います。嬉しかっただけではなく、いい分岐点でもありました。

【ボクシングは「長くてあと2年」】

――これまでで最強の相手を選ぶとしたら?

KT:前回の相手(カニサレス)は強かったですよ。「やばい」と思う時もありました。パンチもありましたし、いつもだったら相手のスタミナが先に落ちてくるんですけど、それもあまりなかったです。休むところは休んで、ラウンド終盤に攻めてくる。休みの取り方がうまかったなと思います。

――好きだった、もしくは現在好きなボクサーはいますか?

KT:昔からいないですね。他人に興味がないんかな(笑)。

――ボクサーは好きではなくとも、猫が好きと聞いています(笑)。何匹飼っているんですか?

KT:2匹です。家のサイズが大きくなればもっと飼えるかなと思いますけど、今のサイズでは2匹が限界。ノルウェージャン・フォレストキャットとスコティッシュフォールドです。昔、実家では犬を飼っていたんですけど、猫カフェに行ってからハマっていった感じです。家が好きなんで、いつも猫と一緒にウダウダしていますね。

――ほかに趣味はあるんでしょうか?

KT:あまり趣味という趣味はないです。ご飯を食べるくらいで、ゲームもやらないし......趣味、欲しいですね(笑)。大人になったら、あまり趣味ってできなくないですか?

――ボクシングの試合もあまり見なさそうですね。

KT:見ないです。会場に行くのはジムメイトの試合くらい。あとは井上尚弥vsルイス・ネリ戦みたいなビッグイベントに顔を出すくらいで、自分でチケットを買ったりはしないです。ボクシングのチケットは高いですから(笑)。

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