井岡一翔とマルチネスの統一戦を米識者3人が予想 スキルvsラッシュの激闘を制するのは? (2ページ目)

  • 杉浦大介●取材・文 text by Sugiura Daisuke

オハラ:井岡のホームアドバンテージが大きな意味を持つと思う。また、井岡のほうがより頻繁に試合をこなしていることも好感が持てる。マルチネスも見せ場は作るとは思うが、井岡は聡明なボクサー。丁寧に動き回り、立ち位置を変え、スキルを駆使してIBF王者を困惑させると見る。激しい戦いではあっても、どちらが優勢か、明らかな試合になるのではないか。

リック:素晴らしいジャブを持つ井岡と、前に出てくるパンチャーのマルチネスの対戦は、異なるスタイルの激突になる。2020年の大晦日に田中恒成(SOUL BOX畑中)をKOした経験もある井岡は、この階級のどんな相手でも倒せる実力を持つ。

 ただ、ゲームプランどおりに田中を打ちのめした以降は、卓越した戦いはできていない。一方、打ち合いが好きなマルチネスは、敵地開催であることも考慮して、特に接戦の場合にはKOを狙ってくるだろう。2022、23年のアンカハスとの2試合でも、KOには持ち込めなかったが一方的に試合を進めた。そんなマルチネスが得意とする打撃戦を、井岡が避けられるかどうかがポイントになる。

Q2。結果の予想は?

ゴンサレス:井岡はこれまで世界レベルで多くの経験を積み、正面から飛び込んでくるインファイター相手に何度も勝利を収めて来た。今戦でも序盤から左ジャブで自身の距離を掴み、マルチネスにフラストレーションを感じさせるだろう。その上で後半、右ストレートをカウンターで決めるのではないか。井岡が7~10ラウンドにTKO勝ちを飾ると見る。

オハラ:井岡の3-0判定勝ち。

リック:マルチネスは井岡を苦しめることはできるはずだ。それでも井岡が、最初の4ラウンドのポイントを奪われることがない限り、中盤以降の追い上げで僅差の判定勝ちを手にできると見る。

 井岡にとっての危険なのは、前半で大きなビハインドを負った場合。その際、逆にストップされるリスクを犯してでも逆転を目指して攻め切ることができるのか。ただ、ここでは井岡のうまさを信じ、WBA王者の2-0判定勝ちと予想したい。

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