『BreakingDown』の審査員・大沢ケンジが語る安全性問題。エンタメとして「らしさをどう残すのか」 (3ページ目)

  • 篠崎貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro
  • photo by Breaking Down

――『BreakingDown』は1分間の勝負だけでなく、その前後のストーリーも見せることをコンセプトのひとつにしています。

「そうですね。結局は、視聴者が『BreakingDown』をどう見ているかによると思いますが、僕は競技としてではなく、エンタメというかバラエティー番組のようなものとして見ています。出演者が『BreakingDown』という企画に乗って名前を売る場所という感じ。ひとことでエンタメと言っても幅広いですが、いずれにしてもパフォーマンスで盛り上げようとしてケガをしてしまうと本末転倒ですし、もちろん安全面は問われますが。

 格闘技として見てしまうと、より整備が必要な面が出てきます。例えば、選手と同じチームのメンバーが審査員を務めていることや、どこで勝ち、負け、ドローを判断するかという判定のレギュレーションがきっちり決まってないこともそう。ただ、そこを突っ込む声があまり聞こえてこないのは、見る側も勝敗だけではなくエンタメ性に重きを置いている人が多いからじゃないかという印象です」

――修正・改善を繰り返し、回を重ねるごとに大きくなった『BreakingDown』が新たな局面を迎えているように感じます。

「パフォーマンスがエスカレートしてきた流れはここで一度終わると思います。『BreakingDown』は次回から3つ目のフェーズに入るんじゃないかと。試合中心だった1~3回までが第一章で、オーディションを導入してブレイクした4~6回までが第二章。今回の課題をどう乗り越えるかが注目される次回以降は、第三章になるでしょうね」

――安全性を考慮したマイナーチェンジではなく、まったく別の見せ方にフルモデルチェンジする可能性もあるのでは?

「未来選手は、そのへんの対応能力に長けていますからね。これまでも、問題を起こした選手とすぐに動画で共演して話をしたりと、解決に向けた動きは早かったですよね。未来選手がどう舵を切るのか、注目したいと思います」

◆朝倉未来選手がアドバイザーを務め、1分間最強を決める『BreakingDown』
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◆大沢ケンジさんが代表を務めるジム
『和術慧舟會HEARTS(新宿)』『HEARTS KIX(新宿)』『HEARTS KIX(駒沢)』

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