五輪メダリスト並木月海が明かす那須川天心との秘話。「幼馴染みすぎて、有名人とは思えない」 (3ページ目)

  • 石塚隆●文 text by Ishizuka Takashi
  • photo by Kai Keijiro

那須川天心との思い出について語る並木月海那須川天心との思い出について語る並木月海この記事に関連する写真を見る── 並木選手は「女子ボクシングの知名度を上げたい」という思いがあると聞いています。

「そうですね。プロとの差ばかりでなく、アマチュアボクシングは日本と海外でも認知度が違うんです。選手として海外に行くと、試合場にすごいお客さんが集まっていて盛り上がっている。日本で世界選手権を開催しても、なかなかそうはいきません。そういった海外の環境を肌で知っているからこそ、私としてはもっと女子ボクシングを知ってもらったり、盛り上げることができたらなって。そういう意味で、天心のやっていることはすごいなって思うし、とにかく本人が満足のいく試合をしてもらいたいなって」

── 那須川選手はこの試合を最後にキックからボクシングに転向しますが、ボクサーとして並木さんからご覧になって、どれほどの可能性を感じていますか。

「センスも高いですし、努力家でもあるので、きっと頑張ってくれると思います。プロとアマの違いはありますが、また一緒の競技になるということで、この世界を盛り上げていけたらなと思います。刺激しあえる仲として、私自身、おいていかれないように頑張っていきたいと思います」

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並木月海(なみき・つきみ)
1998年9月17日生まれ、千葉県成田市出身。153㎝・フライ級。自衛隊体育学校所属。家族の影響で4歳から極真カラテ、小学4年から幼馴染である那須川天心の誘いでキックボクシングを始め、中学2年から本格的にボクシングに取り組む。花咲徳栄高校時代に全日本女子選手権ジュニアの部、全国高校選抜で優勝。2018年の世界選手権では銅メダルを獲得。昨夏の東京五輪で銅メダルに輝く。

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