井上尚弥の圧勝を米記者たちが予想。「挑戦者とはレベルが違う」 (2ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Kyodo News

サンガリア 井上はノニト・ドネア(フィリピン)戦で苦戦し、顔面を負傷したあとの試合だけに、心身両面で"モンスター"らしさを取り戻したことを示したいところ。井上はすばらしいジャブと破壊的なボディブローを持っていて、ディフェンスも上質。ジャブからコンビネーションにつなげれば、立ち向かえる相手はほとんどいない。

 スーパースターに必要なすべてを持っている選手だ。軽量級でスターと呼べる位置に到達できるボクサーは限られているが、井上はその中のひとり。自分らしく戦えば勝利を手にできるはずだ。

ナム マロニーは実力がある選手だが、井上の破壊的な攻撃を分断できるほどの武器は持っていない。井上はスピードでも上回っており、マロニーが入ってこようとするところを捕まえられるだろう。ドネアのような強烈な左フックはマロニーにはないため、井上はカウンターを恐れることなくディフェンスの穴を見つけることができる。順当ならば、中盤のラウンドを迎える前に一方的な展開になるだろう。

Q2.劣勢が予想されるマロニーはどう戦うべき?

フィッシャー 後半勝負に持ち込む必要がある。スタミナ勝負になるような展開に持ち込み、ドネア戦でケガを負った箇所を集中的に攻めるべきだ。それをやり遂げるためには左右への動きを止めてはいけない。同時に、前半にハードパンチを打ち込み、井上に脅威を感じさせておかなければならないだろう。

ヘルナンデス 何か大きなアクシデントがない限り、チャンスを見出すのは難しいと思う。井上を苦しめたドネアは攻防一体のボクシングができ、カウンターが打てて、強烈な左フックという武器も持っていた。一方、ハードパンチャーとは言えないマロニーには一発逆転のチャンスもなく、井上を苦しめるだけのものを備えているようには見えない。

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