村田諒太攻略法を明かす新王者。不利なラウンドで勝利の手応えがあった (4ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by AP/AFLO

――試合直後からリマッチの話題が出ていましたが、実現の可能性をどう考えますか?

「村田くらいの立場にまで上り詰めた選手なのだから、まだボクシングを続けるだろうし、リマッチを目指してくると思っています。その際には初戦で犯したミスを修正し、より向上しようと努めてくるでしょう。自身が進歩していると示す最善の方法は、過去に負けた相手にリベンジすること。そう考えていくと、村田がリマッチを望むのは必然だと私は考えます」

――再戦があるとすれば日本でという話が出ています。条件次第だと思いますが、日本で試合をすることに抵抗はありませんか?

「問題ないです。村田は私の国に来て防衛戦を戦いました。その姿勢はリスペクトしていますし、私も王者として彼と同じことをするのを躊躇(ためら)うべきではないと考えています」

――試合後、「村田はもっと早くラスベガスに来て準備すべきだった」という持論を話していました。もしも日本に行くことになったら、より早い段階で来日し、準備をするつもりですか?

「そうすると思います。日本時間では日曜のランチタイムに戦うことになるのでしょうから、これは非常に大きな変化です。そういった意味で、本番1週間前にベガス入りした村田の調整には無理があったのではないかと想像します。私が日本に行くとしたら、少なくとも試合の1カ月前には現地で準備していきたいですね。リマッチが実現するとすれば、とてつもない注目を集めるのでしょうし、私にとってもキャリア最大級のファイト。それ相応の準備期間が必要になるはずです」

――最後になりますが、世界タイトル奪取という大きな目標を果たした後の目標は何ですか? 村田選手以外に戦ってみたいミドル級選手はいるのでしょうか。

「真のチャンピオンと認められるためには防衛を続けなければいけない、というのが私の考えです。まずは防衛を果たすのが次の目標。それを果たせば、その後にはゴロフキン、サウル・"カネロ"・アルバレス(メキシコ)、ダニエル・ジェイコブス(アメリカ)といったビッグネームとの統一戦、あるいはビッグファイトが視界に入ってくるでしょう。現代のボクサーたちは、タイトルを獲るだけでなく、階級最強を目指すべき。今後もハードワークを続け、いつか統一チャンピオンになるのが今後の私の大目標です」

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