井上尚弥でさらに大注目。米国リングで日本人ボクサーの評価が急上昇 (4ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • 山口裕朗/アフロ●撮影 photo by AFLO

「日本人選手は常にトップコンディション、闘志満々で、最後まで試合を捨てない」という姿は、アメリカのボクシングマーケットにおける共通のイメージとなっている。亀海はそんな"日本人ファイター"の典型で、勝つにせよ、負けるにせよ、好試合の連続でファンを魅了してきた。

 それに加え、井上、三浦は本場のリングを震撼させるほどのパンチングパワーも誇っている。視聴者を喜ばせる要素をこれほど多く備えているとなれば、日本人ボクサーが米国のテレビ局から重宝され始めたのは当然にも思えてくる。

 ここ数カ月の、三浦、亀海、井上の戦いぶりも、関係者の間では好評だった。特に、井上への評価は極めて高く、適切なライバルさえ見つけることができれば(軽量級はそれが難しいのだが)、米リングでスターになることも不可能ではない。

 そんな彼らの後に続き、さらに多くの日本人が海を渡っていくことも十分に考えられる。2017年は、日本人が世界ボクシング・ビジネスの地図に本格的に名前を載せた、記念すべき1年として記憶されることになるかもしれない。

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